入院決定

 今週火曜日の受診に付いてきてほしいと言われていた。入院日を決めるためである。私は漠然と、キリのいい9月1日かな、と想像していたのだが、夫は27日(金曜)を希望した。それほど身体のつらさが進行しているのだろう。

 

 前回受診した1週間前と比べると、夫の動作も頭の働きも、明らかに違っている(遅くなっている)。が、共通の知人からの電話によると、夫に会った当日と翌日とで、すでに「衰え」の進行を感じたという。身近な人間ほど客観的に把握できないのかもしれない。

 入院するのは、いわゆる「緩和ケア病棟」。平常時であれば、家族はいつでも病室に滞在できるし、入院者の好む料理を持参することも、簡単な調理もできる。

 が、新コロナ禍の今、面会(?)は週2回5分のみ。多分、洗濯物の交換や、様子伺いだけで、あっという間に過ぎるだろう。

 

 今日は1日、夫の入院準備に追われた。入院に必要な消耗品あれこれの準備のみならず、「限度額認定証」申請のために、役所に出向いた。この3月末まで働いていた夫は「現役並み所得者」として医療費は3割負担だったが、その中でも区分が3つに分かれており、自己負担限度額が下がる可能性があるのだとか。

 

 手続きはできたが、実際のところ、入院時に払うお金がいくらになるのかは不明。無料の個室に空きがないため、当分は、1日1万数千円の私費支払い個室に入ることになるからだ。

 

 スタッフさんは何気なく「だいたい、1週間から10日ぐらいで無料個室が空きますので」とさらりと言うが、それはすなわち、緩和ケア病棟に入院して亡くなるまでの日数がそれくらいということ??? 患者の前で口にするには相当シビアな内容だと思うのだが。

 

 公証人役場でも署名人になってくれた友人が、当日の朝、車で迎えにきてくれ、荷物ともども病院まで運んでくれて、身元引受人(2人必要)の1人として署名してくれることになっている。

 

 現在の病状、並びに、コロナ禍の影響で週末退院が認められていない今、夫が自宅に戻ることはほぼないだろう。

 

 辛いけれど、それが現実である。