主治医からの電話

 夫が入院して4日目の8月30日、ようやく、5分だけの面会がかなった。

 

 当初の入院予定日には、夫の友人(私以外の身元引受人)と、遠方から駆けつけてくれた友人の三人で、病院に出かけた。

 しかし、コロナ禍の現在、予約なしということで、三人とも面会ができなかった。

 

 その日に予約できたのが、昨日(30日)の面会である。

 夫は、外見上はたいして変わりなかったが(最近、急速に痩せていたので)、新聞も読めなくなり、わざわざ運んだパソコンにも手をつけていないとのこと。

 

 コロナ感染予防のため、2メートル離れた距離で5分間の面談のみ(時間が来るとタイマーがなる)という制約があるため、手を握ることもできなかった。

 

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 今日夕方、主治医から電話があった。

 夫が、全身がだるくて眠れないので睡眠薬の処方を希望しているという。

 その同意を求める電話だった。

 

 次回の面接予定は9月2日。その日までに薬の加減を見て調整するので、面会時間には目覚めているようにできるとは思うが、本人の体調次第なので、との断りが入った。

 

 そしてとどめのひとこと。

 「次に私(主治医)から電話をするのは危篤になられた時です」と。

 

 看護師さんからは細々した電話が入るが、主治医が電話するのは、遠くないその日だという意味だ。

 

 覚悟せねば。